前肩造型和结构

裁剪1上衣


 

 
前肩造型和结构

前肩のサプライズ


幻の前肩・実体験したフランス式「匠」の系譜

以前コンケーブショルダーが何とか出来たと紹介しました。私の認識としては肩線のデザイン表現の一つで、肩先が反り上がったシャープな形状ということですが、前肩という問題はデザインとしての肩線形状を超越した、共通必須要素と言うことでしょう。
今回は肩先が反り上がるという形状とは別に、肩先が前方へ迫り出すという形状、言葉としては頻繁に使われますが、なかなか適切な形状に巡り会えない「前肩」、自分としても常々の課題であり結果的にいつも不満足、今回はそんな悩ましい肩の問題を紹介します。


1 前肩という目標
昨年9月よりハトホルで開講されていたフランス式ハンドメイド縫製の塾「垣田塾」を受講し一年に渡る過程を終えました。私自身以前にも毛芯縫製をテーマに何度かこのページに書きましたし、多少は解っているとの自負はあるものの、ともかく自己流の要素が強すぎると言う、自分なりの不安や判断基準の曖昧さを確認し、出来ることなら払拭したいという想いから参加しました。
当然様々な内容で「目から鱗」の状況も多々あり、その全てを記すことは不可能ですが、数ある驚き、納得の中から私としては実現が難しかった最大のポイント「前肩」、常に良質の服の要因として語られる「前肩」。今回は「前肩」に絞っての感想です。

2 芯で作る前肩形状

 
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毛芯作り段階での前肩形状。かなり強めにフレアーを作った。
毛芯はメインの毛芯、胸バス、肩部分も更にバスを入れ、胸全体にドミットを入れた構成で肩部分は四層構造になっています。肩線から入れた朝顔形のくさびも、肩線での裁ち切り位置での寸法ですが、2cm以上は切り開いています。
写真で見るとおり、肩のデザインとしてのコンケープの関係もあり、今回はかなり多目な形状に設定しました。実際の出来上がりでの面形状を念頭に、手で八刺しを行い、土台から前肩形状を構築すると言うことです。

3 ともかくアイロン処理
後肩でのイセは通常より大幅に増やしました。数値を述べることは意味が無いとも思いますが、このパターンの場合の寸法は図のとおりです。
垣田先生いわくもっと入るとのことですが、既製品的感覚が抜けきれず私なりには、これでも通常の倍の設定ということです。イセ込みに関してはグシ縫い等は入れず、ピン打ちでイセを配分し地縫い位置の上下に躾を打ち、アイロンでコロシ込んだ後に地縫いをしました。前肩縫い目のテープは裏地のハーフバイアスを用いています。
地縫い後、後の肩形状を基準に縫い目を割り(今回は後高片倒し)、肩縫い目でのパターン上のダーツ分の反動は全て前側に移動しました。
結果的に後側の肩線形状はイセ込み操作によりパターン形状よりも更に強いインカーブに変化しますので、その形を平らに維持して前側に反動を回すと、かなりの量になりました。当然前側は平らな面や綺麗な曲面にはならず、何とも納まりの悪い状態です。
この後、肩線より5cm程度下側で前身の肩部分を折り、アイロンで綺麗な折り目(曲線)になるまで丁寧にコロシ込みます。この結果、この折り目位置にダーツを取ったと同一の形状に変化しました。肩の処理が終わった段階で確認した結果は写真の通りです。ネック側と肩先側それぞれに触れるように直線の物差しを当ててみると、物差しの陰が写り、この部分での曲面(凹み)への変化が確認出来ます。肩線自体も肩先が反り上がった状態になりましたので、パターン上の肩線に取られたダーツ量と後肩イセ込みによって更に増加したダーツ量の合計が、肩線のカーブ(コンケープ)と肩線下のカーブ(前肩)に適当に振り分けられたと言うことになるでしょう。
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後肩の面を基準に反動を全て前側に出す。
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ピンを用いて多目の後肩イセ分を配分。
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地縫い位置の上下を躾け、アイロンでコロシ込む。
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肩線より市側もコンケープした形状。
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肩縫い目下側で、前身頃上部を折り返す。
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折り目位置のブク付きを消し込む。
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4 袖付け後への不安
過去にここまで明快に前肩形状が作れた記憶はありませんが、今までの経験から言えば袖付け前には出来ている前肩形状も、袖付け後完成すると、どこかへ消滅しているという失望を何度経験したか知れません。
幸い袖も仮縫い状態で付けたところ、袖山上部前側をもっと出すようにとの先生の指摘です。確かに袖ぐり形状もこの部分が上部前方へ張り出したような断面形状に変化するため、袖山の形もその変化に対応させるということは理屈では解っているのですが、現実には固定観念のようなものが邪魔をして、素直に受け入れられないという感じです。しかし今回は指摘通り袖山の形を修正しました。いつも見慣れた袖山形状とは異なり、おでこが出っ張ったような袖山、根拠に乏しい馴れや錯覚とも言うべき自身の思い込みが柔軟な思考や対応を阻害しています。
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袖山前方を修正
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肩パットを外して確認。確実に前肩形状として上部が迫り出している。

5 袖付け後の安堵
袖という物理的重力を有するパーツがぶら下がることにより、最終段階で前肩形状という浮き分が消失した苦い思い出は前述した通りです。
しかし仕事を進めるに当たり、そんなトラウマ的思いを抱いていても意味がありません。袖付け、裄綿付けの後、パット付けや綴じも指導通り進めて、人台に着せてみると過去の失望体験とは異なる思いを得ることができました。
縫い上がった製品は写真の通り、袖の重みにより袖ぐり部分が沈下することもなく、袖付け前の形状を、ほぼ確実に維持しています。長時間かけて縫い上げた製品、袖の一部を切り抜いて肩先からの服の離れを確認する勇気はありませんが、袖側から肩先部分に指を当ててみると浮きが保たれていることは解ります。
先生の注意や指導を言葉で再現しても、的確に伝わるものではないとも思いますが、袖付け後のアイロンは、この部分を伸ばし気味に扱う、袖ぐりの綴じも下側から上へ上げ気味に行う、パットのセットも前肩の形状を補完するような手つきで行う等々、とのことでした。このような私の解説では何とも抽象的、意味不明と思われることが多いとも感じますが、それだけ匠の世界の技とは言葉では表し難い内容であるということでしょう。

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肩のデザインとしての若干のコンケープ。
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前肩先は確実に人台より浮き上がった。

 
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前肩としての凹面は残っている。

 
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平らな状態で見た肩部分の形状。

6 フレンチの匠の系譜
今回体験した前肩作りのアイロン手法、遙か昔に西武百貨店渋谷店のオープン時、フランスで修行し同店にダンディーサロンを開いた伝説的職人、五十嵐九十九氏に直接見せて頂いた記憶があります。また一時期オンワードの紳士服技術顧問をされていたフランスのモデリスト、アントニオ・モンタルト氏からも同一の技を見せて頂きました。
そして今回の垣田先生の技法も全く同一、日本のテーラーや技術書とは若干異なる扱いで、フレンチテーラーというキーワードで括れそうな技術の系譜と言えそうです。
もっとも私自身勉強不足で、ロンドンやイタリアのテーラーの技法の細部を知りませんので、フランス独自の内容かは疑問ですが、そのような知識や見聞の世界とは別に自分なりに目指す形が縫い上げられたことは大きな収穫と感じました。換言すれば、自ら体現しようとしなかった怠慢が今回の驚きや満足につながったという皮肉な話なのかもしれません。前述したように以前から知っている技法、単なる見た、聞いたという知識で満足していたことを、改めて悔やみました。

7 前肩のサプライズ
再度前肩という話に戻します。肩線前側下部付近を胸骨から鎖骨をなぞり上腕骨頭に至る面は、解剖学的知識は皆無でも平面ではなく曲面(凹面)であることは解ります。前肩という形状が、布をこの凹面に沿わせる扱いと規定すれば、今回のようなコンケープという肩線デザインとの因果関係、相関関係はなく、その他の肩線デザイン、ナチュラルやらドロップ等のデザインであっても同じ形状を必要とするということになるでしょう。
当然肩線のデザインが変われば必然的にパターンでの肩線形状も変化しますし、それに伴いアイロンでの処理量も変わると思いますが、程度が異なるというだけで、本質的には全てに共通の必要要素と言えるでしょう。
しかしレディスの場合、多くは接着芯一枚や増芯を入れてもソフトなものが多く、更に既製服という前提にたてば、このようなアイロン処理も不可能かも知れません。あまりにも条件の違いが多く、正直驚きと同時に戸惑いを感じることも事実です。あくまでも匠の技として、切り離して考えるべきなのでしょうか。
 

 
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